人生を狂わせる劇薬
恋愛で人生が狂う話が好きだ。
特に「ストレートがゲイに落とされる」王道パターンが好き。
”本来の自分はストレートなのに、
お前だけは(男なのに)どうしても好き”
このスペシャル感が好きなんだよな。
「窮鼠はチーズの夢を見る」はスペシャル級の劇薬。
劇薬といっても、大事件は起こらない。
普通の会社員が浮気して離婚してシングルになって、
ゲイの後輩と恋愛する日常生活を描く。
普通の日常生活の愛、これが怖い。
執着愛で泥沼にずぶずぶハマる。
甘美な恋愛ホラーとして読みました。
窮鼠はチーズの夢を見る オールインワンスペシャルエディション
水城せとなは少女漫画家のはずだけど
こんな凄みのあるBLを描いていただき・・・、ありがとうございます。
少女漫画では描けない恋愛の闇がここにある。
登場人物:ノンケモテ男と執着ゲイ
先輩:大伴恭一 優柔不断なモテ男
モテモテのストレート。
大らかで優しく、相手から好かれると断りきれない。
流され侍だが、懐が深い。
後輩の今ヶ瀬に熱烈に迫られて
いろいろ攻防はあったが
バッグバージンをヤラれてしまう。
押しかけ女房の今ヶ瀬と同棲しているが、
オレってこのままでいいの?
ゲイじゃないのに・・・と悩んでいる。
後輩:今ヶ瀬渉 セクシーな年下攻め
美貌のゲイ。
大学在学中、恭一に一目惚れ。
片思いだったが、ついに恭一を落とす。
口癖は「あなたを一番愛しているのはオレ」
恭一の言葉を借りれば、
「粘着質で嫉妬深くて、陰険。
ヒステリー起こすし、ウザい。
でもホント可愛い」(笑)
嫉妬が凄すぎて、まだ何も浮気もされていないのに
妄想から別れ話までしちゃうくらい。
でも、可愛いんだよね。
熱烈に応援してます!
あらすじ:ゲイがストレートを落とすまで
モテ男・恭一は大学の後輩・今ヶ瀬と7年振りに再会。
なんど彼は、恭一の妻が浮気調査を依頼した調査員だった。
今ヶ瀬は浮気の事実を隠す条件に、恭一にカラダの関係を求める。
最初はキスだけだったのが、少しずつ体の関係が深まる2人。
サクッと言っちゃうと
身もふたもないハナシになるんですが(笑)
今ヶ瀬の口癖は「俺以上に貴方なんかを愛する人が現れるわけない…」
戸惑いながらも今ヶ瀬の熱情にほだされ、
恭一と今ヶ瀬は恋人になる。
一緒に暮らし、幸せな恋人同士なのだが・・・。
ストレートを恋人にした結果
恭一を信じきれず、
嫉妬でのたうちまわる。
そんな今ヶ瀬の絶望を受けて、
恭一は彼を手放そうとするのだが・・・。
今ヶ瀬クンの名言集
今ヶ瀬派のわたし。
今ヶ瀬クンが放つ名言に毎度しびれてしまう。
愛が深すぎるし、変態だし。
ぜひ読んでください。
獣のように犯して汚してしまうもよし
劣情を暴き出して抱かれてしまうもよし
上品な男が好きだという今ヶ瀬クン。
いいでしょう、この変態っぷり。
俺以外の男と変なことをしたら
東京湾に身を投げますよ!!
その後の台詞もすごい。
「俺の死肉を食ったシャコの寿司をあなたは食うんだ!」
嫉妬で暴走してますな。
「シャコは食わない・・・」
恭一の返しもいい(^o^)
今までの100倍エロくなる
ストレートを落とすくらいだから
今ヶ瀬のエロテクは凄いンですが・・・
まだ本気だしてなかったらしい。
確かに。
ベッドシーンとか露骨な絵はないのに
すごくエモくて、エロかった。
宣言に偽りなし。
あなたの煙草になりたい
今ヶ瀬クン、可愛いこともぽろっと言うんだよ。
「あなたの煙草になりたい」って
そんな健気なことを告白されたら、
可愛すぎるよね・・・・。
とはいえ、女性には勝てないと思い込んでいる弱気な今ヶ瀬くん。
ライバルを泣き落としで退散させようとする。
あなたに本気出されたら俺に勝ち目はありません。
消えてください。
今ヶ瀬クン側で応援したくなっちゃう。
恭一に近づく女は全て敵だよ!
消えてなくなれ!
あなたを一番愛してるのは俺
いってらっしゃいのキスのたびの囁く。
何かにつけ、呪文のように
「あなたを一番愛しているのは俺」と言う。
この粘着愛に洗脳されちゃうな。
様々な犠牲を払って恋人関係になったのに
今ヶ瀬の嫉妬心から別れることに。
一時の夢です
そんな言葉で別れを切り出すなんて、
泣ける・・・・。
そして別れた後でもがき苦しむ今ヶ瀬がまた
禁断の一言を放つ。
俺を愛人にしてもらえませんか
若くて可愛い婚約者ができた恭一に
今ヶ瀬は情けない姿ですがる。
「俺を愛人にしてもらえませんか」
この台詞にはぶっとびました。
心を動かされちゃって
「YESって言って!愛人にしてあげて」と思ったわたし。
でも恭一はYESと言わない。
誘惑に弱い「流され侍」のくせに(笑)
そこでさらに今ヶ瀬は弱音で口説く。
貴方がいなきゃ俺死んじゃうよ
こんな言葉を言われて、
ぐらつかない男がいるだろうか。
この後どうなるかはネタバレがすぎるから
書きません。
ぜひ読んで震えてほしい。
愛が通じた歓喜、焼けつくような嫉妬、
自分可愛さのエゴ、それでも消えない願望が
哀しいまでにここにはある。
中でも、恭一が切羽詰まった中で選ぶラストシーン。
ここは心と体が震えました。
凄いよ、ここまで来たか。
腹をくくった恭一が男前でした。
ほんとにどうするの?
「窮鼠はチーズ~」は凄い物語だったなー。
BLならではの切なさがありつつ、
BLを超えた愛のハナシだった。
このキャストで妄想してます
映画では大倉忠義×成田凌のキャストなんですよね。
わたし的には原作と比べると、
ライトな感じがして、映画を観るのがちょっと怖い
(ラストも漫画と違うらしいし)
わたしの頭の中では、この2人で妄想してます。
大伴恭一:高橋克典(20代)
若い頃の高橋克典は、フェロモンが濃すぎなくて
ストレートのモテ男って感じがする。
原作の眉毛が濃いところも似てる。
男に一目惚れされる色気もただよう。
今ヶ瀬:玉木宏(20代)
今ヶ瀬のクールな美貌とサラサラの髪の毛にはまるのは、
若い頃の玉木宏。
こんな玉木宏がネチネチと執着愛を語ったら萌える。
「愛人にしてください」って言ったら
ストレートだって墜ちるよ。
年齢的にもありえないキャストですが、
この組合わせだったら最高だ。
漫画を読みながら、ちょいちょい脳内で変換して愉しんでます。